じーざす・とれいる ㉛
「聖母の御霊はどれほどの孤独であったことであろうか。
そこにはもはや人間的なものは何もない。
聖人は霊的絶頂に達した地上において最も孤独な人々である。
人間でさえそうなのであるから、聖母とキリストの孤独はおしはかるすべもない。
・・・・ナザレトで、ベトレへムで、十字架の下で、人々のさなかにありながら
心はどれほど孤独であったことだろうか。
キリストとともに神の中にまったく隠れ、聖母は昼夜キリストの神秘を
心のなかで考えておられたのである。」
ドミニコ会士フィリポン師著『三位一体のエリザべット』より