プレゼント

   朝、窓をあけて深呼吸。 今日も新しい一日をプレゼントされた。

   その上、庭の端に置かれた三つのプランターから可愛いメッセージが届く。

   赤・・・白・・・黄いろ・・・♪


   「いつの間に?」初めて気づいた時にはびっくりしたけれど、すぐに思い出した。

   じいじがわたしの静止も聞かずに庭へ出て、おぼつかない足取りで

   プランターの土をいじっていたことがあった。

   自分がこの世を旅立ったあと、遺される娘へのプレゼントを土に埋めておくなんて

   ステキなサプライズ!  

   赤・・・白・・・黄いろ・・・♪


   意外と几帳面だったじいじらしく、色別に並んでいる。そういえば、

   友だちに言われたことがある。

   「あなたの作る曲は、『さいた〜、さいた〜♪』の路線を守ってよ。
    どこまでもシンプルで、いつまでも歌い継がれるもので、だれからも愛されるもので
    あるように!」と。

   じいじのくれたチューリップが朝の光を受けて、音符のように並んで揺れている♪♪♪