感無量


 「福島を始め東日本のみなさまを支援したい!」
 日本中の人と同じ思いに心を熱くしていたわたし。
でも、様々な限界を持つ自分は思うように動けない。もどかしい思いの中で、「祈り」がもっとも力ある支援であることを思い出す。
友は「あなたには歌があるでしょ!」と背中を押してくれる。でもそれこそ、自分の力ではそんな機会に巡り合えない。じっと待つ日々・・・・

 
 震災から一年もたったある日のこと、「ふっこうのかけ橋のテーマソングを」とのお話をいただき、快諾。
祈ってから、プロジェクトに自分も参加していることを想像していると、すぐに歌が産まれた。「青い空、白い雲〜♪」
フィリピン人のお母様方も参加されると聞いたので、英語のフレーズは入れようと思っていた。サビに「Let's cross the bridge!」。


 スタッフのみなさんの長く、骨が折れる会議や準備を傍から眺めて合掌する日々。わたしも一回くらい歌う機会が設けられると連絡をいただく。
それが、三日に渡って現地におじゃまして、300名もの方が心と声を合わせてテーマ曲を歌ってくださっているのを目の当たりにすることが許された。
 そして閉会式、記念の十字架をいただき、また福島へ帰って行くみなさんをお見送りすることもできた。

 
   神さま、ありがとうございます。小さなわたしに貸していただいているタレントを使い、あなたの望まれるプロジェクトに参加させていただきました。
   何か具体的なことができなくても、祈りが何よりであることは承知しています。でも今回、ささやかなことを捧げることができ、素直に喜んでいます。
   こんな機会はめったに与えられません。自己満足にならないよう、またあなたからお声がかかるまで、福島や東日本のみなさまのために
   静かに祈ります。 歌う時と同じ希望と情熱をもって。