なめくじの連絡網


このように咲き並んでいた花が次々になめくじに食べられてきた。


どうしよう・・・・。たとえ可哀想な花を守るためであっても、わたしは絶対に殺虫剤は使いたくない。
神さまが整えてくださった土の中にある善玉菌のバランスを損なってはならないからだ!
そこで記憶をたどってみたところ、かつてどこかで聞いた「なめくじ退治法」を思い出した。



土中に埋めたカップにビールをナミナミに注ぐ、ただそれだけ。
一夜で約30匹、大小の親子ずれ?が飛び込んでくれた。
でも、どうしてこの小さなカップの存在がなめくじたちに伝わったのか?
蜂が飛び方(ダンス)で蜜の在り処を知らせるように、なめくじたちにも何か連絡方法があるのだろうか?



好奇心が湧き上がってきたところで、ふと、わたしは心にブレーキをかけた。
今の時代、ネットを使えば大抵のことを調べることができる。
しかも“健康で長生き”を目指す社会では「好奇心旺盛」を良しとされている。
でも、“神さまとの一致”を目指すわたしたちには内的沈黙が必要だと聖人たちは教えてくれる。
出来事の中に神さまの響きを聴く。「理解できない小さな人間」であることを弁えて、出来事の奥におられる神さまを礼拝する。
そのための内的抑制は誰かに促されてするのではなく、自分で気づくしかないのかもしれない。


静かにビールへ沈んだなめくじたちを見つめて、そう感じた。