マザー・テレサ生誕100年記念写真展

   この世の旅を終える予感がしていたからか、
   特に今年になってから「じいじ」はわたしの外出をいやがった。

   それどころか、わたしが家にいても10分ごとに携帯電話やブザーで呼びつける。

   「じいじ」の部屋へ足早に向かい、ドアノブに手をかけて一息深呼吸する。

   フーッ。
    「わたしを呼んだのは、“じいじ”の着ぐるみを着た“イエスさま”・・・なのよね。
   “ワガママじいじ”ではないのだ!」と自分に言い聞かせて、扉を押す。
   こわばる顔を精一杯ゆるめて「ハ〜イ!なあに?」

   
   そんなじいじが、マザー・テレサ写真展の実行委員会へ出かけるわたしを
   喜んで送り出してくれた。  一人でじっと帰りを待っていてくれた。
   そして一か月前になると「早く家の前にポスターを貼りなさいよ」と。

   「じいじとイエスさま」「じいじとマザー」は、
   わたしの伺い知れない絆で親交を深めていたのかも。
   三者に共通することは、Lucasanを愛してくれることかな?
   できの悪い子ほどかわいいと言われるし!



   じいじ、写真展にはたくさんの子どもたちが来てくれているよ。たくさんのリピーターがあるよ。
   みんな喜んでくださっているよ。感動してくださっているよ。
   Lucasanのうたも喜んでいただいたよ♪


   じいじ、・・・病床で祈っていてくれたのね。今、わかったよ。ほんとにありがと!