はじめまして♪ 「イエスさまのみ心」

「アルバムを全曲とおして聴いていただくためには、アレンジに変化をもたせたり
曲の並べ順に工夫をしなければならない」とアレンジャー兼音楽監修のU氏。
「どれか一曲くらいボサノバにしたり・・・」 「ボサノバ?!(^◇^)」
理屈なしにボサノバが大好きなわたしは、小躍りしたいくらい喜んだ。

でもまさか、「イエスさまのみ心」というまじめな歌がボサノバになるとは?

結果としてそれが、予想を超えた恵みになったような気がする。


この歌詞を書いたとき、父の在宅ホスピス看護も山場を迎え、時間も体力も
ギリギリ。『こじか』の締めきりも間に合わず、しかも深夜の作業までして一旦提出した曲も
納得がいかず、引き取ってしまった。頭が真っ白、心が空っぽになってしまった。


どうやら神さまは大切なプレゼントを手渡すために、わたしがまったく赤裸になるのを
待っておられたようだ。呆然と立ち尽くすわたしにこの歌詞を一気に注いでこられた。
書き仕上げる時間もないので短い方が助かるのだが、次々にあふれ出て、結局8番まで。

   
   エスさまのみ心はどこまでも広く すべての人を招く 神の国の中へ
                  ・・・
   イエスさまのみ心はどこまでも渇く ひとりひとりと出会い 友となるために
                  ・・・
   イエスさまのみ心はどこまでも強く 天の門を開く 死の闇をこえて
                  ・・・
   どこまでも どこまでも信頼しよう  いつだって燃えているイエスさまのみ心に



曲は気がつくと自然についてきた。初めから迷いなくキャッチ。
み心について、詞も曲も最少のパーツで仕上げたので、自分ではまじめな編曲で伴奏をしていた。
なので、ボサノバになって初めは正直驚いたが、だんだん新しい雰囲気が好きになってきて、
今ではプーさんのぬいぐるみといっしょに、ダンスしながら聴いている。
このアルバムの中で一番好きな曲のひとつになった。


ボサノバが大好きなわたしは、録音の時、自然と身体もリズムも揺らしながら気持ちよく歌っていたら
アレンジャーから「伴奏が遊んでいるから、あなたは揺れないように!」と注意された。
踊りたくなる気分をグッとこらえて、直立して歌ったその様子が自分でもマンガチックだった。


やっと届いたアルバムの封を切った日、横で一緒に聴いていた未信者の親友が感嘆して言った。
「教会のたいせつな教えが、こんな風にさりげなく表わされるなんて!」
とてもうれしい感想だった。
「たいせつなことを絞り切ったシンプルなことばで、親しみやすく、しかも何百回歌っても
飽きないメロディで。」というビジョンが叶えられたようで。


それを生かすようにお化粧してくださったアレンジャーと伴奏者のみなさまに深く感謝している。