はじめまして♪ 「めぐみあふれる聖マリア」 ②


実は10年前に産まれていたこの曲は、すでに歌っていただいている。
二回くらいいっしょに歌うとすぐに覚えられるようだ。


この歌が誕生するとき、こんなエピソードがあった。
歌を書いてほしいと願われて、わたしはいつものように御父に祈った。
ただ、スルスルとメロディーが浮かんできたものの、「罪深いわたしたちのために」の箇所がどうしても出てこない。
途中が抜けることなど、これまでなかったので困ってしまった。


御父に祈り直して、しばらくペンを置く。まだ下りてこない・・・
「今が完成する“時”ではないという印かも。」 数ヶ月、寝かしてみた。
そしてまた、とりかかる。 やっぱり、その二小節だけ抜ける。


んんんん・・・
「イエスさま、あなたが望まれなければ、愛する母上の祈りの歌が誕生しませんが。
それでよろしければ従います・・・」

ところがその時、強い促しを感じた。
「母への祈りですから、母の望みを聴いてください」


はぁ、その通りでした! わたしは改めて聖母マリアにていねいに祈りを捧げて伺った。
「マリアさま、失礼しました。あなたの祈りを歌にするのに、あなたの希望を伺っておりませんでした。
どうぞ、お望みのメロディーを教えてください」 そう話しかけるわたしの顔は、すでにニコニコとほころんでいた。



空いていた二小節はすぐに埋まった。
天上の教会でも、“譲り合い”や“他者に功を立てさせる”という美があるように感じた。
地上の教会でも、このような美しさが増えますように。。。司祭・修道者の間でも、信徒の間でも。。。