小さいテレーズのことば 1


♪ 神ひとり〜聖テレジアの導き手 翼ひろげて雛を運ぶ 強き〜鷲〜 ♪    
  (今は在天のある女性作詞・作曲家の作品)



「わたしは、やっと薄い産毛に包まれたばかりの、か弱いひな鳥にすぎません。わたしは鷲ではありません。
ただ、鷲のをもっているだけです。というのは、このうえなく小さなものでありながら、大胆にも、愛の神々しい“太陽”を見つめ、荒鷲そっくりのあこがれを一つ残らず胸に感じているからです。
小さな小鳥はその目を奪った、あの輝く太陽に向かって飛びたい、兄弟である荒鷲のまねをして、聖三位一体の聖いかまどにまで、飛んでいゆきたいのです・・・
 
 でも、悲しいことにこの小鳥にできるのは、ただ小さな翼を上げることだけだけで、高く舞い上がるなど、できそうにもありません。
 ではこの小鳥はどうなるのでしょう?こんなに無力な自分を見て、悲しみのあまり死んでしまうのでしょうか?
おお!いいえ、小鳥は悲しもうとさえいたしません。大胆にも、何もかもまかせてしまって、そのままじっと“聖い太陽”を見つめ続けたいのです・・・

ときとして、小鳥の心も嵐に襲われ、もう自分を包んでいる雲よりほかには、何も存在していないのだ、と思わずにはいられないようなときがあるのはほんとうです・・・・でもこのときこそ、弱く貧しい、小さなものにとって、完全な喜びのときです。このようなときにも、じっとそこにとどまり、信仰にも隠された、あの目に見えない光をみつめているのは、小さい者にとってなんとうれしいことでしょう!!!

 
 おおイエスさま、御身の小さい小鳥は、自分が弱く小さいものであることをほんとうに喜んでおります!・・・おお、愛するお方よ、主のお望みになる限り、御身の小さい小鳥は、力も翼もないままで、いつまでもじっと御身を見つめておりましょう。小鳥は御身の聖いまなざしに魅せられ、御身の愛のえじになりたいのです。」 手紙175より
            (太字は聖女自身が強調するためにアンダーラインを引いたり、字体を変えていた箇所)